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丘のうえから

重度利用者の地域移行を目指して

平成30年11月5日

 平成30年1月8日掲載の当コラム「丘のうえから」では、新たに開棟した小学部児童を中心に構成した生活棟について紹介させていただきました。
 今回は、これから地域移行を目指す利用者への取り組みについてご紹介いたします。現在、すぎのき寮D棟には支援学校在籍者10名、既卒者4名の方が利用され、高等部3年生と既卒者の8名の方が新たな移行先についてご本人とご家族、子ども家庭センター、市町村、相談事業所などの関係機関と連携し、カンファレンスを重ねています。
 自閉症、強度行動障がい等の障がい特性のある子どもは、十分に時間をかけて移行先につなげていく必要があります。そのため昨年度まで、高等部3年生になってから始めていたカンファレンスも早期からの取り組みにシフトしました。本人やご家族の意向を踏まえたうえで、早い時期から施設見学を行い、体験利用へと繋げていく等、ご本人を取り巻く環境全体で可能性を模索し、地域移行に向けた取り組みを推し進めながら、すぎのき寮の利用者を理解していただくことから始めました。
 そんな中、これまで4回の体験利用を重ねていた女性利用者が、紆余曲折を経ながらも移行決定の通知を手にされました。「やった!!」という思いと同時に、桜の花が咲く頃、一人でも多くの方が新しい生活の場でスタートできるように取組んでいかねばと思いを新たにしています。

すぎのき寮


「人と出会いを大切にする」

平成30年10月22日

 福祉業界の人材確保について厳しい状況が続いている。当事業団もご多分に漏れず、人事担当者が頭を悩ませる毎日。
 各地で開催される人材確保セミナーのタイトルには、「クリエイティブ」「ブランディング」「プレゼンテーション」と横文字が並ぶ。福祉業界でこれまで意識されることの少なかった「発信力」を強化すること、世の中に「福祉の仕事」の魅力を広く知ってもらうこと、いずれもとても大事なことなのは否定する余地が無い。
 ここでふと立ち止まった。まだ見ぬ人たちにアプローチする前に、今目の前にいる人たちへの関わりはどうだろう。
 職員一人ひとりが、「福祉の仕事」の魅力を感じ続けることができる職場環境が整備できているのだろうか。ボランティアの人たちや、毎日顔を合わせる近所の人たちに「福祉の仕事」の魅力を感じてもらえる接し方をしているのだろうか。福祉業界に直接触れている人たちに「福祉の仕事」の魅力を感じさせることができなければ、接点の無い人たちにその魅力を伝えることなんてできるはずがない。
今目の前にいる人たちや、出会いを大切にし、その人たちが「福祉の仕事」に興味を持ち、就職し、仕事をやり続けることができるような関わりをこれからますます強めていきたいと思う。自然に向上していくスパイラルを生み出していきたい。
 見映えのするホームページ、SNSによる情報発信、etc. うーん、どれもやりたい。でも、実際に感じた人たちが生の声で伝えることが最もインパクトがあると思う。その効果的な伝え方、情報の拡散手段として今ドキのツールを使いこなす。やっぱりこれだね。

人事課


「ワークくみのきから」

平成30年10月9日

 地域生活総合支援センターワークくみのきは、平成15年大阪狭山市に開所しました。平成28年4月に現在の地(同市)に移転し、5つの事業を運営しています。 場所は、南海滝谷駅から徒歩5分です。事業所の前には西除川が流れ、その川に向けての傾斜地にあります。大野のぶどう畑を遠望することができ、敷地内にはひめホタルが生息する竹林があります。
事業所と川の間には桜やたんぽぽが咲く河川敷公園があり、散歩コースになっています。

 このような環境の中、多機能事業所としての就労継続支援B型は広く利用者のニーズに合わせ、軽作業(受託軽作業)・製菓(クッキーの製造販売)・フィールドワーク(公園清掃等)の3つの班があります。

生活介護は今年の8月から入浴サービス(特殊浴槽による)も始めました。又、多くのボランティアとの交流も行っています。

 グループホームは大阪狭山市等に7か所展開し、生活の場を提供しています。より豊かな地域生活が送れるよう支援を行っています。

 相談支援事業所として、相談支援センターぱるぱるがあります。大阪狭山市より委託を受け、地域で暮らす障がいのある方とご家族の生活を支えるための住宅福祉サービスです。

 

 大阪狭山市発達障がい児等支援事業 手をつなGo! は、大阪狭山市在住の小学3年生までの子どもを対象に療育活動を、また、中学3年生までを対象に相談等による支援を行っています。

夕方、ワークくみのきから、日中活動等で一日様々な活動や他者との交流を経験した利用者の方々が、この景色の中を帰宅されています。その後ろ姿を見送りながら、本人にとって充実した毎日を送っていただけるような支援を行っていることを願うばかりです。

 今後も、地域に住まれている障がい者の地域生活支援の拠点としての一躍を担っていきたいと思います。

11月3日(土)には、くみのきフェスタを開催します。ご家族、利用者、地域の方々を招き盛大に催します。みなさまもご来場ください。

地域生活総合支援センターワークくみのき